法人化のメリット・デメリット

メリット

節税

給与所得控除

会社員
給与=売上-給与所得控除(200万円)
個人事業主
所得=売上-費用
法人の社員(社長)
所得=売上-費用-給与所得控除(200万円)

配偶者控除(扶養控除)

配偶者を社員にして給料(103万以内)を支払い、かつ配偶者控除を受けられる。
個人事業主では税務署への申請の上、青色事業専従者給与として支払うと配偶者控除は受けられない。

所得の分散

配偶者を社員にして給料を支払い、所得を分散させた方が所得税が安くなる。
個人事業主でも税務署への申請の上、青色事業専従者給与として支払う事は可能。

所得控除

個人事業主
所得税=所得×税率
住民税=所得×税率
法人
所得税=(所得-所得控除)×税率
住民税=(所得-所得控除)×税率
※所得控除=配偶者控除+扶養控除

保険料が所得控除として認められる上限
個人事業主:12万円
法人:無し

消費税の免除

資本金1000万円未満の場合、2年間消費税の免税事業者となれる。
※個人事業主でも同じ。
最も良いシナリオは個人事業主として働いた2年後、法人化する事。

損失の繰り越し

事業が赤字になった場合、その赤字額を翌年度以降の費用として処理することが出来る。
(例)
70万円の赤字になった年の翌年に100万円の利益を計上したとする。
100万円から70万円を控除した30万円をその年の利益として税金を計算できる。
当然100万円より30万円の方が所得税が安くなる。
繰り越し期間
個人事業主:3年
法人:9年

信用

・契約に有利
・融資に有利
・助成金の取得に有利

賠償責任

損害賠償が発生した場合に個人の資産が対象にならない。

退職金

代表者の退職金を経費計上できる

決算

自由に選べる。
土地の売却等、ある年だけ売上が多くなりすぎて所得税率が一段上がってしまう様な場合。
利益が出る前に事業年度を変更(終了)させ、来年の売上とする。

その他

役員社宅

法人として賃貸契約。
部屋を社員(社長)に貸付。
社員は家賃の20%~50%を負担。
残り50%~80%を会社の費用(地代家賃/福利厚生費)として計上できる。

出張手当

会社
社員(社長)の交通費・宿泊費に加え、1日5000円等の手当を旅費交通費として費用に計上。
社員(社長)
計上した費用・手当を支給。
このお金は所得税の対象外。

また、慰安旅行として家族を含む旅行を福利厚生費として計上する事も認められている。
4拍5日、費用10万円以内

デメリット

事務負担

税務処理

個人事業主(確定申告)と比較して決算時の必要書類が増える。
それを税理士に依頼すると当然お金が掛かる。

登記費用

手続き・費用参照

税負担

法人事業税

個人事業主にかかる個人事業税は業種によっては払う必要がなく、
また必要があっても事業主控除(290万円)があり、税額は低く抑えられる。
一方、法人にかかる法人事業税は免除や控除はない。
所得に対する税率
~4,000,000=2.7%
4,000,001~8,000,000=4.0%
8,000,001~=5.3%

法人住民税

毎年7万円かかる。
(個人事業主であれば赤字の場合は無し)

法人税

低所得の場合、個人事業主の方が税率が低い。
所得税率(個人事業主)

所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0
195万円超~330万円以下 10% 97,500円
330万円超~695万円以下 20% 427,500円
695万円超~900万円以下 30% 636,000円
900万円超~1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円超 40% 2,796,000円

法人税(法人)

所得金額 税率
800万円以上 30%
800万円以下 18%

報酬操作

売上-費用=利益
この全てを報酬とすると法人としての所得が0になり、法人税が掛からなくなる。
しかし売上が多い月は報酬を多く、少ない月は少なく・・・という報酬の操作は不可。
期首に定めた役員報酬は1年間変えてはならない。
社員は別。給与を変えても良いし、賞与を支給しても良い。
しかし同族会社で社員が1人だけの場合、
実質的に経営に携わっているのが明らかなので、その社員は登記上は役員でなくても「見なし役員」に分類される。
この場合、給与や賞与を月によって変えられない役員と同じ扱いになる。
役員報酬は「役員報酬議事録」を作成しておく(※義務はない)。

手続き・費用

定款認証代:52,000円
定款の収入印紙税:40,000円
※電子定款認証の場合:0円
登録免許税:150,000円
定款謄本取得費用:1,900円
郵便代(法務局往復書留等):2,500円
総額:245,000円
時間:数日~数十日