裏帳簿のススメ
「会社にお金が残らない本当の理由」の著者による著作
前作と内容は一部重複するものの、具体的な合法的裏帳簿の作成方法を指南している。
前半部
決算書が役に立たない理由
・税務署が税金を早く、多く取る為に法律を改定している為
・未入金の売掛金(金は無いのに資産が増える)、
費用計上が先延ばしされる減価償却(金は減っているのに減っていると計上できない=資産が増える)
等。
・決算書上黒字になっても手元にキャッシュは無い、という事態になりがち。
後半部
税務署用の決算書はそれはそれとして作成した上で、
経営状態把握の為の裏帳簿(真の決算書)を作成する方法
・減価償却を一括で費用化、売掛金、貸し倒れ金等をリアルに計算する
これで税金等を計算してみて経営が成り立っていないのなら(ビジネスが成立していない)、
方向転換を考えるべき
・「裏」内部留保
会社は利益を出して、それを内部留保しておかなくてはならない。
これができない様なら(経営が成り立っていないのなら)…以下略
法人税節税の為に役員報酬を最大化し赤字化(家族経営の場合)する場合、
役員報酬は全て使ってしまわずに、本来の会社の内部留保額は保管しておく。
・実際の利益を3分割
(1)国
(2)会社
(3)家庭
(1)国には当然、正当な税金を払う。残りは裏内部留保へ回す
(2)内部留保を行う。前述の通り節税の為に会社を赤字化している場合は、本来の内部留保額を保管する事。
(3)↑(2)と同様。本来の会社の取り分を全部使ってしまわずに裏内部留保しておく。
利益(内部留保)の保持は目的ではなくビジネス存続の為の最低条件。
前著でも述べた経営に必要な4つの指標に加え、
売上を年毎の移動平均でグラフ化する事で会社の将来を予測する、等の経営テクニックも紹介。