OSI参照モデル 物理層/データリンク層

概要

物理層
・デジタルデータ → 電気信号
・デジタルデータ ← 電気信号
の変換を行う。
・コネクタ・ケーブルの形状
・電圧の規定
に関する仕様を規定。

データリンク層
ネットワーク上で直結されている機器同士の通信方式に関する仕様。
電気信号のエラー検知・修正・再送が行われる。
この際、MACヘッダーに記載されたMACアドレスのみで相手を識別する。

イーサネット

Ethernet
LANで最も普及している物理層/データリンク層における規格。
ネットワーク上のどの端末も、ネットワークを利用するに当たって対等の権利を持つ。
アクセス制御にはCSMA/CDを採用し、
ケーブル等のハード面でも使用できる種類が定められている。

CSMA/CD

イーサネットにおけるフレーム制御方法。
CS:道が塞がっていないか確かめる。
MA:道が塞がっていなかったら送る。
CD:ネットワーク上の機器と同時に送信を開始してしまったら(衝突する)送信を中断。後で送る。
送った後で衝突しているか否か、データが送信先に届いたか否か?の判定はしない。
TCPプロトコル等でデータが届いていない事が判明した際には再度、送信命令が来るので、
初めて送るかの様に再送する。

LANアダプタ

LANカード/NIC
デバイスドライバによって操作される。
以下で構成される。
・ROM:MACアドレスを保存
・バッファメモリ:送受信データを保存
・イーサネットコントローラー:衝突検出、再送等の制御を行う
・MAU:電気信号の送受信

制御用データ

LANアダプタが送信時に添付するデータ
プリアンプル
「10101010」×7
受信側が読み込みのタイミングを図る
開始フレームデリミタ
「10101011」
この次のビットからがイーサネット(MAC)ヘッダーである事を示す。
FCS(フレーム・チェック・シーケンス)
LANアダプタがデータ受信時にデータ破損をチェックするデータ

全二重/半二重通信

全二重通信
送信を行いつつ、受信もできる為、CSMA/CD方式は採らず自由に送信を行う。
現在の主流。
・スイッチングハブ
・ルーター
半二重通信
送信/受信、片方しかできない為、CSMA/CD方式で通信を行う。
なお送信/受信が高速で切り替わる為、全二重に見える。
スイッチングハブの流通によりあまり行われていない。
・リピータハブ
・無線LAN
オートネゴシエーション機能
ネットワーク上の機器間で自動的にどの通信方式で通信を行うか?が決定される。
・全二重/半二重通信
・転送速度
片側の機器が全二重、片側が半二重で通信すると通信が不安定になり、障害の原因となる。

リピータ

電気信号の整形・増幅を行う

リピータハブ

リピータ機能を持つハブ
受信したデータを接続されている全端末へ転送する。
転送中、接続先の端末同士がデータを送受信する事はできない(半二重通信)。

ブリッジ

受信したデータのMACアドレスから判断して、
送信先の端末にだけデータを転送するフィルタリング機能を持つ。

スイッチングハブ

リピータ、ブリッジ機能を持つハブ
宛先がMACアドレステーブルに無い場合は全端末にデータを送信する。
転送中、接続先の端末同士がデータを送受信する事が可能(全二重通信)

ストレート/クロスケーブル

PC←→スイッチ:ストレートケーブル
PC←→PC(ルーター):クロスケーブル

ツイストペアケーブル

より対線
外界からの電圧の影響を受けにくい構造になっている。
以下の規格がある。
・10BASE-T
・100BASE-TX
・1000BASE-T:1000MB/秒を転送できる。現在の主流。