マンガでやさしくわかるブルー・オーシャン戦略
ブルー・オーシャン戦略の基礎知識
戦略キャンパスによる環境分析
例1
ライバル社と戦略が一致している状態
例2
戦略に一貫性が無い状態
(経営資源が利益に繋がらない)
市場の境界を引き直す
ブルー・オーシャンを切り拓く6つのパス
パス1:代替産業に学ぶ
本→インターネット
パス2:業界内の他の戦略グループに学ぶ
ポジショニングマップ
パス3:違う買い手グループにフォーカスする
・利用者
・購入者
・影響者
例:キャノン
ゼロックス:企業向けコピー機の市場を独占
↓
キャノン:個人向け小型・低価格の市場を開拓
パス4:補完材・補完サービスを検討する
例:スターバックス
主力:珈琲
補完:くつろぐ場所
パス5:機能志向と感性思考を切り替える
IBM:機能志向PC
↓
アップル:感性志向PC
パス6:将来を見通す
高料金・プロ志向のネットショップ
↓
楽天:ITを駆使した低価格・素人向け
PEST分析
Politics(政治) | 増税、社会保障費増加 |
Economy(経済) | 新興国の発展 |
Society(社会) | 少子高齢化、健康志向の高まり |
Technology(技術) | AI、ビッグデータ分析 |
新たな需要を掘り起こす
非顧客を分類する
非顧客タイプ
1.不安定な顧客
機会があれば他業界の製品/サービスに切り替えたい
→ 例:美術館にも行くが、他に面白い事があればそちらを優先する
2.あえて利用していない顧客
あえて自社の製品/サーバスを利用しないと決めている
→ 例:美術館ではなく遊園地等が好き
3.見落とされていた顧客
業界から全く顧客の対象と思われていない
→ 例:美術館に全く興味が無い
非顧客へのアプローチ手法
グループ | 特徴 | 理由 |
---|---|---|
1.不安定な顧客 | ファッション誌の購入力を極力控えたい | 欲しい情報が少ない、価格が高い |
2.あえて利用していない顧客 | ネットから情報を得ている為、あえて雑誌は購入していない | ネットと比較して雑誌に価値を感じない |
3.見落とされていた顧客 | ファッションに興味が無い | ファッション情報そのものに価値を感じない。ファッションに費やすお金がない |
↓
共通のニーズは?
・(ネットより)付加価値の高い情報が欲しい
・適切な価格で欲しい
効用を高め、爆発的に売れる価格を見極める
正しい順序で戦略を考える
ステップ1.買い手にとっての効用を高める
→「効用マップ」
ステップ2.戦略的な価格を設定する
→「プライス・コリドー・オブ・ザ・マス」
ステップ3.コスト戦略を考える
→「価格イノベーション」
ステップ4.実現への手立てを確認する
→「BOIインデックス」
効用マップを活用してビジネスモデルを構築する
1.購入 | 2.納品 | 3.使用 | 4.併用 | 5.保守 | 6.廃棄 | |
---|---|---|---|---|---|---|
顧客の生産性 | ||||||
シンプルさ | ×→〇 ※2 | |||||
利便性 | ||||||
リスク | ×→〇 ※1 | |||||
楽しさ/イメージ | ||||||
環境 | ×→〇 ※3 |
障害例※1.価格が高い→ 金利負担無しの分割払いの提供
障害例※2.車の運転技術が不安→ 自動運転技術の提供
障害例※3.環境に悪い→二酸化炭素を排出しないエコ仕様
より多くの顧客が購入する価格を設定する
コストプラス方式
費用 + 利益 → 価格
掛かった費用に目標利益を乗せて価格を決める
価格マイナス方式
価格 → 目標利益 + 目標費用
まず価格を決め、目標利益を引いた額を目標費用とする
目標費用内でサービスを提供する為の方策が必要となる
美術関連書籍例
1.同形態/同機能
→ 他出版社の美術書籍:2,000円前後
2.別形態/同機能
→ ネットの美術情報:0円
3.別形態/別機能
→ 遊園地/コンサート(楽しむという目的は同じ):5,000円前後
プライス・コリドー・オブ・ザ・マスを使って価格戦略を立てる
例:美術雑誌のプライス・コリドー・オブ・ザ・マス
例:ガイドブックのプライス・コリドー・オブ・ザ・マス
模倣が難しい(法律/特許等により強く保護されている)
→ 価格(高)に設定
模倣は可能(法律/特許等によりある程度保護されている
→ 価格(中)に設定
模倣が容易(法律/特許等により保護が弱い)
→ 価格(低)に設定
利益の出るコストの実現と戦略の成否
十分な利益のあがるコストを実現する
コスト削減
・合理化
・アウトソース
・価格イノベーション
価格イノベーション
・タイムシェアリング
時間貸し等
・スライスシェア
小口化等
・無料
広告等
アクション・マトリクスでアイディアを整理する
アクション | 効果 |
---|---|
減らす | コスト削減 |
取り除く | |
増やす | 差別化 |
付け加える |
アクション | 対象 |
---|---|
減らす | 販売ルート(書店) |
取り除く | 有料の広告 |
増やす | 無料の広告(パブリシティ) 販売ルート(ネット) |
付け加える | 実績型広告 販売ルート(美術館) チケット インスタントカメラ |
戦略キャンパスを描き直す
戦略キャンパスを再考する
優れた戦略
1.メリハリ
2.独自性
3.キャッチフレーズ
BOIインデックスで実現への見立てを確認する
1.効用 | Q:過去のサービスと比較して効用があるか? Q:消費者に魅力があるか? |
→NO | ビジネスモデルの再考 →効用マップ |
↓YES | |||
2.価格 | Q:消費者のニーズに合致した価格か? | →NO | 価格戦略の再考 →プライス・コリドー・オブ・ザ・マス |
↓YES | |||
3.コスト | Q:利益が出るか? | →NO | コスト削減の検討 →コスト削減 |
↓YES | |||
4.導入 | Q:導入の障壁に対して対処できているか? | →NO | 4つの障害 |
↓YES | |||
ブルーオーシャン戦略の実行 |
組織のハードルを乗り越える
戦略を成功へと導くティッピング・ポイント・リーダーシップ
4つのハードルの内、影響の大きな要因にフォーカスする。
4つのハードル
1.意識のハードル
→ 危機感、メリットの共有
2.経営資源のハードル
→ 適切な経営資源を投入する
1.重点領域 | 少ない経営資源で大きな成果が見込める活動 |
2.非重点領域 | 大きな経営資源を投入しても成果が見込めない活動 |
3.資源交換領域 | 各部門で余剰で交換可能な経営資源を使える活動 |
3.政治的なハードル
→ 抵抗勢力を味方に付ける、トップの後ろ盾を得る
4.士気のハードル
・金魚鉢のマネジメント
→ 金魚鉢の中の金魚の様に「中心人物」の行動が全員に見える形を作り、情報の伝達をスムーズにする
・目標の細分化
・フィードバック
自発的な行動を促すフェアプロセスをつくる
・3つのE
1.Engagement(関与)
→ 意思決定に関与させる(責任を持たせる)
2.Explanation(説明)
→ 説明し、納得させる
3.Expectation(期待)
→ 成果に対する期待を明確にする